植田総裁の慎重な「現状維持宣言」を受け、1ドル136円台、1ユーロ150円台で取引

特に目新しい話はないのだが、昨日から今日にかけて起こったことをおさらいしておきたい。既に経済ニュースを読んでいる人は改めて読まなくていいような情報ばかりである。

植田総裁の元で初めて会合が行われた。これまでの政策について点検するそうだが「点検は政策変更にはつながらない」と強く主張したため株価は維持され円は下落した。

ただし、従前言われているように「突然の政策変更が6月ごろにあるのではないか」と予想する市場関係者もいて予断を許さない状況だ。

“植田総裁の慎重な「現状維持宣言」を受け、1ドル136円台、1ユーロ150円台で取引” の続きを読む

元日銀関係者がYouTubeデビュー。「物価上昇目標2%は何となく空気で決まった」と解説。

これまで、金融政策について扱う上で日銀やFRBの金融政策が経済に大きな影響を与えるという前提を置いてきた。つまり、中央銀行というものにはとてつもない力があると信じている。この魔力への期待から日銀の金利政策で日本はデフレから脱却できるのではないかと期待する人もいる。このほどYouTuberの番組に元日銀理事という人が出演し、神話を打ち砕いた。なんと「2%の物価上昇率目標は何となく空気で決まった」というのだ。

“元日銀関係者がYouTubeデビュー。「物価上昇目標2%は何となく空気で決まった」と解説。” の続きを読む

円が137円近辺から134円に急変動、アメリカの雇用統計を受け

円の価格がドルに対して急変動を続けている。背景にあるのは日銀の政策維持とアメリカの経済指標だ。ただここでドル円相場が落ち着いたわけではない。次の指標は消費動向になる。すでに状況が分かっている人には既知のニュースが多いのだが、改めておさらいしてみよう。今後とも注意が必要な相場になっている。

“円が137円近辺から134円に急変動、アメリカの雇用統計を受け” の続きを読む

植田日銀総裁の仕事はジェンガの続行かパンチボールの片づけか?

植田日銀総裁候補の国会での面談はまずは合格点だったようだ。日本のマスコミはどこも植田さんは思ったよりもちゃんとした人であるという論調の記事を書いている。ただ、外国の識者の視線は極めて冷たい。今回はまず日本の媒体の評価をまとめた上で、Forbesの記事を紹介する「植田氏の仕事はジェンガかパンチボールの片づけ」と書いている。誰がこんな記事を書くのだろうと思って筆者名を見たら外国人だった。英語の翻訳記事なのだ。ジェンガは崩れないように木片を引き抜くゲーム。つまりこれは日本経済が崩壊する危険性を孕んでいるという意味合いになる。またパンチボールには日本経済は宴会状態だったという含みがある。

“植田日銀総裁の仕事はジェンガの続行かパンチボールの片づけか?” の続きを読む

「日銀新総裁植田和男氏は異例の外部登用」で市場は一時金融政策の修正を予想するも徐々に沈静化

政府が推薦する新しい日銀総裁候補が決まった。これまで同様に「日銀・財務省出身襷掛け人事」であろうという予想を覆す人選だったため市場は「黒田路線が修正されるのではないか」という観測が出たようだ。そもそも植田氏とはどのような人なのかあまり情報がない。周辺記事を調べてみた。

“「日銀新総裁植田和男氏は異例の外部登用」で市場は一時金融政策の修正を予想するも徐々に沈静化” の続きを読む

自民党内の政局になった日銀総裁人事

遅れていた日銀総裁の人事が14日にも国会に提示されるようだと各紙が伝えている。そんな中でBloombergが少し角度の違った分析をしている。自民党の党内政局として扱っているのである。Bloombergは候補者のポジションについてわかりやすい図表も出している。黒田氏と距離の離れた人が候補として提示されれば相場が動くだろうという見込みがあるものと思われる。このような状況で人事は「1周、いや2周したんじゃないかな」と語る人もいる。あえて火中の栗を拾う人はいないのだろうからこれも当たり前なのかもしれない。

“自民党内の政局になった日銀総裁人事” の続きを読む

日銀の新総裁選びは難航か。提示が2月10日から来週にずれこむ。

日経新聞の報道をきっかけに「日銀総裁は黒田総裁の路線を引き継ぐ雨宮氏で決まりだろう」という観測が出ている。ところがこの総裁人事の提示が来週にずれ込んだ。その後、総理大臣から「情報発信力がある国際派が良い」という発言も飛び出した。雨宮氏は総理の本命ではないと解釈されたようだ。ただし金融市場が総理大臣の言葉に反応することはなく静かに来週を待っている。

“日銀の新総裁選びは難航か。提示が2月10日から来週にずれこむ。” の続きを読む

「日経新聞の日銀総裁人事報道は観測気球」と岸田総理大臣が否定

先日、日経新聞が「日銀総裁は雨宮氏で最終調整だ」とする報道を出したが、総理周辺がそれを否定した。岸田総理大臣は「観測気球だろう」と言っている。公明党に告知が言っておらず反発を恐れた可能性もあるが、総理の言葉を素直に捉えると「まだ検討している」ことになる。ロイターは誰が総裁になっても難しい金融政策運営になるだろうとのコラムを紹介している。実は維持するより変える方がずっと難しいのである。

“「日経新聞の日銀総裁人事報道は観測気球」と岸田総理大臣が否定” の続きを読む

128円から131円に アメリカの雇用統計に翻弄され日本円が激しく変動

円相場が激しく動いている。現在のイベントはFOMC・アメリカの雇用統計・日銀時期総裁候補の提示である。結果は「ドル円が128円から131円」なのだが、そこに至る経緯を時系列で追った。

“128円から131円に アメリカの雇用統計に翻弄され日本円が激しく変動” の続きを読む