賃金上昇を伴った景気の好循環は実現するのか 日銀と岸田総理の見解に相違

日本銀行とFRBの政策決定イベントを滞りなく通過した。日銀は1%に迫った金利状況を容認するものの思い切った金融政策の変更は行わなかった。FOMCは事前の折り込み通り金利を据え置いた。

急速な円安の進行を受けて日本のメディアは神田財務官に「いつ為替介入をするのか」を質問し為替介入と円安抑制に関して日銀・財務省が積極的な動きを期待している。

一方で、岸田総理の国会との説明と日銀のレポートの間に乖離が見られる。岸田総理は所得減税によって賃上げを伴った景気の好循環が作られると説明している。では日銀はどう考えているのか。また消費者・経営者はどのような判断をしているのか。関連記事を調べた。

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バイデン大統領が執務室から異例の呼びかけ ウクライナとイスラエル支援のために国民の団結を訴える

バイデン大統領が執務室から演説を行った。ウクライナとイスラエルを支援することはアメリカの価値観を守るために極めて重要かつ有益な投資であると主張し、そのために国民が団結するべきだと訴えた。しかしながら中東ではイスラエルとアメリカを非難する声が広がり続けている。一方で下院では3回目の投票が行われたが離反者はさらに増え続けた。バイデン大統領の声がワシントンに届いたのかは不明である。アメリカの政治の混乱は次第にアメリカ経済に影を落とすようになり日本の経済にも直接的間接的な影響が出始めている。

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長期金利上昇、円安、12月のFRB利上げ観測の高まり 好調な9月のアメリカの雇用統計を受けて

もはやあまり目先の統計に一喜一憂していても仕方ない状況だが一応流れだけを補足しておきたい。それぞれのニュースを読めばわかる単なる「まとめ」であり特に分析や評論はない。ニューヨークの株価はこのところの悲観からやや反発して終わったようだ。連休明けの日本の株式市場にポジティブな影響があることを望みたい。

アメリカで雇用統計が発表された。失業率が低いまま雇用者数が増えアメリカの経済が順調に成長していることがわかった。これにより12月のFRB利上げ観測が高まっている。

これにより長期金利が上昇(債権価格が下落)する。金利差が開くので円安の流れがやや加速し再び149円水準に戻ってきた。好調な雇用統計は好景気の証なので株価が上がってもおかしくないのだが金利上昇の圧力を受けてニューヨークの株価は一時下がったそうだ。しかしやがて回復して今週の取引を終えている。アメリカの投資家の複雑な心理が伺える。

アメリカの経済は加熱しておりこのまま破綻に向けて突き進むのでは?と一部のエコノミストは心配を始めているようだがアメリカのCMでお馴染みの「エナジャイザー・バニー」のように着実な前進を続けている。エナジャイザー・バニーは電池で動いており電池が切れるまでとにかく前に進み続ける。

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「アメリカドルに手を出すのは、今はちょっとやめておけ」と言う話

連日、日本円で運用しても利子はつかないので「ドルで運用した方がオトク」と言う話を書いている。だが「今、ドルを買うべきだ」と言う話は一切していない。単に研究しろと言っているだけだ。

なんかずるいーなあと思うかもしれないのだが理由がある。来月の動向がどうなるかがよくわからないのだ。さらに、150円は既に「オーバーシュート」の領域に入っていると言われている。

年末にかけて155円程度まで円安が亢進する可能性もある。情報を順序立てて組み立てればそれなりの方針が立てられるが既に情報酔いしている人は手を出さない方がいいかもしれないと思う。ギャンブル好きの人には活躍のチャンスだが、単に「あ、値上がりしている」で買ってしまうと後で損をする可能性も高い。

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来月はアメリカ経済統計の発表停止に注意 政府閉鎖の影響で

ロイターで大きく報道されているので知っている人は既に知っていると思う。アメリカの政府が閉鎖されると経済統計の発表が止まる。アメリカの株や債権に投資をしている人や為替動向に興味・関心のある人は、アメリカの議会動向を注意しておいたほうがいいかもしれない。

米政府当局者は25日、米議会が期限までにつなぎ予算案を可決できず政府機関が一部閉鎖されれば、雇用統計や消費者物価指数(CPI)など、主要経済指標の公表が無期限で停止されることになると発表した。

米政府閉鎖なら雇用統計など主要指標の発表が停止=当局者(Reuters)

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ぶっ壊れたまま突き進むアメリカ経済と出口を模索する日本経済の行く末についてあれこれと考える

このところ経済専門メディアの報道を見てもよくわからないと感じることが多くなった。これまでの経済の常識が通じなくなっていると感じる。Reutersなどの記事を読んでゆくと。アメリカの経済が一種の狂乱状態に入っているようだ。つまり経済としては「ぶっ壊れている」ことになる。ただ、このぶっ壊れた状態はしばらく続きそうだ。つまり誰もが「狂乱」だとわかっているのにそのまま踊り続けているということになる。「その先」を考えた投資をしている人もいるが、大半は明日の利益を求めて奔走することになる。

このエントリーに結論はない。単に「この先どうなるのだろうか」ということを考えているだけだ。

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アメリカの8月CPIは「どっちつかずでちょっと気持ちが悪い」内容に

アメリカで8月のCPIが発表され分析記事が一通り出揃った。FOMCの追加利上げの有無を占う判断材料として注目されていた。9月の追加利上げはほぼないだろうということになったが「もう利上げはやめて良い」と言い切れるほどのものでもなかった。Bloombergは「後味の悪さを残す」と表現している。平たく言えば「ちょっと気持ちがわるいよね」ということになる。日本の金融政策もどっちに転ぶのかよくわからない状況になっており、先行き不透明感を漂わせつつしばらくは現状維持という状態が続くようだ。

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年率5%のアメリカ短期証券が投資家の間で大人気 この状態が続けば円安が定着するのではないか

このエントリーは「個人的な勉強用」にBloombergなどの記事をまとめたものだ。したがって投資に詳しい人が読んでも「基本的なことしか書いていない」とがっかりするに違いない。アメリカのTBのレートが5%になり世界中の投資家たちの人気を集めているという内容なのだが、そもそもTBって何?ということからわからない。だが記事を読む限り「円安傾向を転換するのはかなり難しいのだろうな」という気がする。エントリー(記事)のタイトルが難しいところだが「定着するのではないか」とした。中には晩秋に予定されている利上げでもう5%ほどドルが上がると言っている人もいる。仮にこの予測を採用すると「更なる円安」ということになる。

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ジリジリと円安が進む中、日銀植田総裁が密かにマイナス金利政策解除のシグナルを送る

現在、円安ドル高が進んでいる。一時は1ドル144円まで落ちる局面があったが、結局その後ジリジリとドルが高騰し現在は147円台後半というところまで来ている。鈴木財務大臣と神田財務官のトーンは一段階上がり「そろそろ介入もあるのでは」という観測も高まる。だがこのドル高はそろそろ打ち止めであると言われている。となると投機的な動きはなくなるので介入は起こらずに円安が定着することになる。

このようなニュースを探してReutersとBloombergばかりを漁っていたのだが、Yahoo!ニュースで意外な記事を見つけた。植田総裁が読売新聞の取材に応じた。結局植田氏は何もしないだろうという人もいるが、金融アナリストの久保田博幸氏はこれを読んで年内にマイナス金利政策が解除される可能性もあるのではないかと言っている。読売新聞も年内の変化に期待している。

これを総合すると「財務省の介入はなくしばらくはドルが高い状態が続く」が「年末にかけて円高に転じる可能性もある」ことになる。週末にかけて相場はお休みになる。この辺りで一度落ち着いて各報道を読みつつそれぞれのシナリオに対する対策を考えておきたいところだ。実にさまざまな角度からさまざまな報道が出ている。

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背景のよくわからないドル買いが続き、1ドルが147円まで上昇

背景のよくわからない「理由なきドル買い」が続いている。これを書いている時点では1ドル147円台まで高騰した。ドル円相場が動くたびに補足説明が出るのだが最終的には「見方が交錯していてよくわからない」ということになっている。原油価格も上昇が続いておりガソリン価格にも影響が出そうだ。投資家は今後の金利の動きと為替相場に注目し、日々の暮らしに関心がある人はガソリン価格の上昇がいつまで続くのかを気にするだろう。

かなり先行きの視界が不安定な状況で確たる「答え」はないのだが、それぞれ関連報道をおさらいする。

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