トルコのエルドアン大統領が大統領選挙に勝利宣言

トルコのエルドアン大統領が勝利宣言を行ったと複数のメディアが伝えている。トルコはNATOの枠内にありながらEUの外にある。この特異なポジションのため、エルドアン大統領はたびたび「親ロシア的」な発言で欧米を振り回してきた。外交政策上、ヨーロッパは親欧米派と見られるクルチダルオール氏が政権を取ることが期待していたはずだが、結果は欧米の期待通りにはならなかったようだ。キーになったのは少数民族クルド人に対する扱いだった。

なおこのエントリーは進行中の出来事について扱っているため場合によっては事後更新を行う場合がある。特に野党のクルチダルオール氏が結果を受け入れるのかがまだ伝わっていない。

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トルコでエルドアン大統領が大敗しなかった理由

先日は少し生煮えで終わってしまったのだが、結局トルコでは二週間後に大統領選挙の決選投票が行われることが決まったようだ。経済不調や地震対策の杜撰さなど様々な要因があったもののエルドアン大統領が大敗しなかった。その理由を時事通信が書いている。さらに議会ではAKPなどが過半数を維持する見込みだ。つまり、大統領が親NATO派のクルチダルオール氏に変わっても外交的な立ち位置はそれほど急には変わらないかもしれない。

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得票率50%を割り込みトルコの大統領選挙は決選投票へ

トルコで大統領選挙が行われている。メディア統制が強まり野党には圧倒的不利であるとされていたのだが、アルジャジーラの速報では90%以上が開いた時点でエルドアン氏の得票が50%を下回る展開となっている。両陣営共に「寝ないで投票箱を監視する」などとしているが決選投票に持ち込まれる可能性が高くなった。

NATOの一員でありながらスウェーデンのNATO入りを妨害しまた親ロシア的な側面も見せているエルドアン大統領がこのまま大統領職に留まるのか、あるいは親欧米派とも呼ばれるクルチダルオール氏が勝利するのかに注目が集まっている。

その後情報が更新され「与党側が開票結果を受け入れず本日中は結果が公表できない」ということになったようだ。日経新聞が伝えている。決選投票になれば状況が混乱されることも予想されている。

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アサド政権のシリアがアラブ連盟に復帰

シリアがアラブ連盟に復帰するという。アメリカの経済制裁からアサド政権が逃げ切ったと言えそうだ。きっかけになったのはトルコとシリアを襲った地震だったようだ。アメリカは今でも「シーザー法」という経済制裁のための法律を維持しており、今後どのように対応するのかにも注目が集まる。

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クウェートの議会が解散 2022年9月の選挙はなかった事に

クウェートで議会が解散された。議会と首長の間で緊張が高まっているという。普通「絶対君主が国民をいじめている」という図式になるはずなのだが、どうもクウェートの様子はそうではないようだ。利益誘導と現状維持を図る議会が改革をやりたい首長側に抵抗しているようなのだ。

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きっかけはヤギの屠殺 イスラエルでユダヤ教徒とイスラム教徒の衝突がエスカレート

イスラム教の断食月であるラマダンが始まった。3月22日に始まり4月21日に終わる。ユダヤ教では4月5日に過越際が始まり4月13日に終了する。つまり両方にとって大切な時期だ。皮肉なことに中東ではこの時期にイスラエルとアラブが衝突することがある。今回もかなり危険な状態になっている。きっかけはユダヤ教徒が「ヤギの屠殺」を試みたことだった。

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イスラエル「司法改革」は内外の反発で一旦休戦状態に。

市民さらの激しい抵抗によりイスラエルの司法改革が一旦停止になった。国会は4月2日から休会しその間に立て直しが図られる。アメリカをはじめとした西側はほっとしているようだ。地上波ではほとんど扱われず、ネットを見ても日本語の情報では「一時中断」あたりで終わっている。だが、実はかなり危険な事態で推移しているようだ。

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イスラエルでネタニヤフ首相の司法改革に反対するデモが発生し、リクードからは造反の動きも

イスラエルで国防大臣が更迭された。ネタニヤフ首相の司法改革に反対したためとされている。イスラエル大統領やアメリカのホワイトハウスからもネタニヤフ首相に思いとどまるようにと言う強いメッセージが出されている。リクードからも造反者が出る可能性があるという。イスラエル情勢はかつてなく緊迫している。

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実は「ネタニヤフ首相の司法改革」が日本の安全保障に与える影響は決して小さくないのではないか

ネタニヤフ首相が司法改革に着手したとCNNが伝える。言い方は非常に悪いのだが、泥棒(容疑者段階だが)が警察改革を始めたというような感じだ。イスラエルは順調に暴走しておりこれがバタフライエフェクト的に日本の安全保障環境を危うくする。

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中国がイランとサウジアラビアを仲介 アメリカにとっては外交失点に

イランとサウジアラビアの外交が7年ぶりに復活した。アラブ・スンニ派とペルシャ・シーア派の関係改善は地域の安定化に大きく貢献するだろう。だがその仲介をしたのはアメリカではなく中国だった。習近平国家主席にとっては外交得点となりバイデン大統領にとっては外交失点となりそうだ。

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