G7首脳宣言が早めに発表された。その中であるワードが注目されている。それが中国を念頭に置いたデリスキング(リスク軽減・リスク低減化)である。まずは中国を念頭に置いた経済威圧・経済的威圧という言葉を概観しデリスキングという概念が出てきた背景について関連記事を読んでゆく。最後にG7の現在地について軽く触れてみたい。今後経済ニュースなどを読みたい人は「デリスキング」について概要だけでも押さえておくと良いだろう。
“G7首脳宣言であらためて注目される「チャイナ・デリスキング」とは何か” の続きを読むBMWはアイスをくれない!で大炎上 「中国人の高すぎるプライド」という新しいチャイナリスク
習近平国家主席が中国国内で権力を奪取する上で非常に重要な役割を果たしたものがある。それが「中国人ナショナリズム」だった。習近平国家主席は地方に住むあまり政治意識の高くない人々にナショナリズムを浸透させることで国内での支持基盤を固めていった。ところが皮肉なことにこれが欧米の企業にとって新しいチャイナリスクになりつつある。BMWが上海モーターショーでSNS炎上事件を起こした。きっかけは些細なことだった。アイスクリームがもらえない人が怒り出したのだ。
“BMWはアイスをくれない!で大炎上 「中国人の高すぎるプライド」という新しいチャイナリスク” の続きを読む習近平外交は躍進するものの、中国の地方政府は借金をため込んでいる
ここのところ習近平中国が続け様に外交成果を上げている。こうなると日本でも「独裁の方が効率がいいのでは?」と考える人が出てくるだろう。だが、その一方で地方政府が抱える債務が急速に増えているという報道がある。ついにGDPの50%に達したというのだ。ただ国家統計があまり信頼できないため内情はよくわからない。
“習近平外交は躍進するものの、中国の地方政府は借金をため込んでいる” の続きを読むアステラス製薬社員が拘束される。もう怖くて中国とはビジネスができないのではないか。
アステラス製薬の社員が帰国直前にスパイ容疑で逮捕された。「やはり中国は怖い国だ」とい感じた。FNNは日中友好に寄与した立派な人だと書いているのだが、おそらくこれはリスク要因だったのではないだろうか。やはり中国は価値観の違う怖い国だと思うがそれでも社員を駐在させ続ける日本企業は多いのだろう。特にゴールが近いサラリーマンには逃げ場がないと考えるとやるせないものを感じる。
“アステラス製薬社員が拘束される。もう怖くて中国とはビジネスができないのではないか。” の続きを読む中国の抵抗で途上国の債務再編問題が難航
G20の財務相・中央銀行総裁会議には2つの焦点があった。1つはロシアに対する経済制裁問題だが、西側諸国の優位性を崩したい中国が「地政学的理由」で反対をしている。もう一つの問題は途上国の債務再編問題である。パリクラブが中心となって進める西側諸国主導体制を崩したいという思惑もあるのだろうがおそらくは中国の国内事情もあるのだろうと感じた。
“中国の抵抗で途上国の債務再編問題が難航” の続きを読む日本・韓国向けのビザ発給停止 中国政府の感覚はなぜ世界とずれ続けるのか
話がおかしい人が一人混じっていると全体の空気が微妙になることがある。国際コミュニティにおける中国政府の対応にはどこかこうしたチグハグさがあり世界を困惑させる。日本と韓国向けのビザ発給を停止したようだ。報復とみられる。どうしてこんなことになったのか。
“日本・韓国向けのビザ発給停止 中国政府の感覚はなぜ世界とずれ続けるのか” の続きを読む「そうだ数えなければいいんだ」中国で画期的なコロナ対策が発明される。
デモという「直接民主主義の成果」でゼロコロナ政策を転換した中国が新しい対策方法を発明して話題になっている。統計手法を見直しコロナ死者の認定を厳格化した。このため統計上の死者は激減し中にはゼロの日もあったという。これに慌てているのがWHOだ。緊急事態宣言を収束させる検討をしていたようだが中国の動向次第ではこれができなくなりそうだ。さらにそもそも中国で何が起きているのかが掴めなくなっており事務局長が懸念を表明している。
“「そうだ数えなければいいんだ」中国で画期的なコロナ対策が発明される。” の続きを読むゼロコロナ政策解除後も中国を苦しめ続ける4つのDとは
中国でゼロコロナ政策が解除された。しかし、急激な政策変更によりちょっとした混乱に陥っているようだ。学生たちのデモにより政策が動いたことで「成功体験」を味わった人たちが大勢いる。しかしながら彼らがここで満足することはないだろう。この先中国は4つのDと呼ばれる変化に晒されることになる。この4つのDに対して今回成功体験を得た人たちがどのように行動するのかは誰にもわからない。
“ゼロコロナ政策解除後も中国を苦しめ続ける4つのDとは” の続きを読む江沢民元国家主席も亡くなり、ジャック・マー氏などの中国富裕層が銀座の高級クラブに逃避
江沢民国家主席が亡くなった。中国は追悼ムードだというが一部では習近平国家主席への反発がありSNSでは追悼メッセージが削除されるというような動きも起きているという。コロナ禍で苦しむ人々が改革開放路線の時代を懐かしんでいるのだ。一つの時代が終わった感じがある。日本とはあまり関係がない動きのように思えるのだが、実はその影響が出ている。脱市場主義の動きがあり逃避してきた人たちがいる。「東京の高級クラブ」が彼らの新しい活動拠点になっているそうだ。
中国のコロナデモでBBC記者が一時拘束され、国際問題に「昇格」する
中国で厳しすぎるコロナ対策に対するデモが行われている。各地で起きている抗議運動は必ずしも習近平体制の転覆を狙ったものではない。だが、要素は複合的で一部はすでに国際問題化している。ただし西側が介入すればするほど政府は反発を強めかねない。おそらく一つの要素だけであればこれほど大きな問題にはならなかったのだろうが偶然が重なったことで騒ぎが拡大している。それにしてもワールドカップの影響は意外だった。中国政府は「発展する世界の中国」をアピールしようとしたが一部住民は異なった受け取り方をしたようだ。
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