ユタ州のある学区が「聖書は下品で暴力的」として小学校と中学校から撤去

アメリカで面白い動きが起きている。キリスト教の聖典である聖書がある学区から撤去された。撤去の理由は聖書は下品で暴力的だからである。小中学校の児童と生徒が読むにはふさわしくないという。行きすぎた二大政党制がもたらした「相互否定」の文化がついに聖書の否定にまでつながったことになる。

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BRICS外相会合のテーマは「プーチン大統領の逮捕問題」と勢力圏の拡大

南アフリカのケープタウンでBRICSの外交大臣会合が行われた。今回のテーマは勢力圏の拡大である。G7広島サミットに反発する国が増えており「いわゆるグローバルサウスとの対話」が失敗に終わったことがわかる。もう一つのテーマがプーチン大統領の逮捕だ。ラマポーザ大統領が板挟みになっていて首脳会合が行われる8月までに回答を出さなければならない。先進国に恨まれたくもないがかと言って頭を押さえつけられるのも嫌だという各国の鬱屈した心情がよくわかる。これをどのように解釈するのかは別にして「グローバルサウス」と乱雑に括られた国々の本音がよくわかる。

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共和党が学級崩壊状態に陥るも、債務上限問題は無事下院採決へと向かう

アメリカでは債務上限問題が話し合われている。共和党が議案を通さない限り「共和党が大惨事をもたらした」といわれかねない。つまりどっちみち下院共和党は議案を通す必要があった。ところが一時議会共和党は学級崩壊状態に陥った。下院共和党を教室に例えると一部の生徒が「机をバンバン叩いて存在感を示している」というような状態だ。このため「先生」にあたるマッカーシー議長はFOXニュースで国民に支持を訴えた。

結局離反の動きは広がらず議会採決に持ち込まれた。今後数時間のうちに採決される予定だ。

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アメリカ債務上限問題の最初の関門は火曜日の規則委員会

バイデン大統領とマッカーシー下院議長の間で交渉がまとまり債務上限問題が一歩前進した。このニュースによって日経平均は600円ほど値上がりしたそうである。ただこれで問題がすべて解決したと考えるのはまだ早い。マッカーシー氏が議長のポストと引き換えに行った「あるディール」の本当の意味を知ることになりそうだ。債務上限問題はおそらく落ち着くところに落ちくつのだろうが今回の動きを観察するとアメリカの議会の仕組みがよくわかる。

なお今回の話はかなりテクニカルなものなので特に議会政治には興味がなく結果だけ知りたいと言う人は読まなくても良いだろうと思う。おそらくゴタゴタが続いても落ち着くところには落ち着くだろうからである。

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ベラルーシのルカシェンコ大統領が新しい核保有国「ロシア・ベラルーシ連合国」構想を明らかに

今日「ルカシェンコ大統領がプーチン大統領と会談した後に倒れた」と言うニュースを伝えた。この記事では反体制派のツェプカロ氏の情報であるため「すぐには飛びつかないほうがいい」と言うようなことを書いた。

だがこれと時を同じくして、ルカシェンコ大統領がロシアのテレビのインタビューに応じ「ロシア・ベラルーシ連合国」構想を明らかにしたと複数のメディアが伝えている。この連合国家の核兵器はおそらくはロシアが管理するのだが「参加国には核の保護が与えられる」とルカシェンコ大統領は主張している。

この2つのニュースを結びつけ「ベラルーシをロシアに併合した後でルカシェンコ氏が消されたのではないか?」可能性が排除できなくなったと考えたのだが、どうやらこれは杞憂だったようだ。

その後、ベラルーシの国営ベルタ通信や大統領府のSNSはルカシェンコ大統領の元気な様子を伝え「ツェプカロ氏の指摘は事実無根だ」と反論した。少なくともオンライン上では健在ぶりが確認された。またベラルーシが即日ロシアに併合されると言うようなことも起こらず、ニュースとしては「いつも通りの」ロシアとベラルーシ情勢ということになった。さらに「連合国」のニュースもルカシェンコ大統領の思いつきであるという形で整理されたようだ。ロイター通信が伝えている。

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「ルカシェンコさんがクレムリンで倒れたってよ」

ロシアに近い立場にいるルカシェンコ大統領がクレムリンで倒れたという「ニュース」が広がっている。ロシアでは要人が不審死がたびたび起きているため「ついにルカシェンコ氏もプーチン大統領の毒牙にかかったのか」などとついニュースをRetweetしたくなる人もいるだろう。だがちょっと待ったほうがいい。発信者は反体制派のツェプカロという人物なのだ。監視団体は「ルカシェンコ氏は既にミンスクに戻った」としてこの「報道」を否定しているそうだ。

なおこの記事を書いてからしばらくして進展があった。どうやらロシア側の国営放送でロシアとベラルーシの連合国家についての構想を語ったそうだ。状況が落ち着いてから記事を起こした方がよさそうだが、連合構想についてはとりあえず別の記事を書いて当座わかっている情報をまとめることにした。

最終的に国営ベルタ通信や大統領府のSNSが健在ぶりを示す証拠を出したためニュースとしては一旦終息に向かいそうだ。

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トルコのエルドアン大統領が大統領選挙に勝利宣言

トルコのエルドアン大統領が勝利宣言を行ったと複数のメディアが伝えている。トルコはNATOの枠内にありながらEUの外にある。この特異なポジションのため、エルドアン大統領はたびたび「親ロシア的」な発言で欧米を振り回してきた。外交政策上、ヨーロッパは親欧米派と見られるクルチダルオール氏が政権を取ることが期待していたはずだが、結果は欧米の期待通りにはならなかったようだ。キーになったのは少数民族クルド人に対する扱いだった。

なおこのエントリーは進行中の出来事について扱っているため場合によっては事後更新を行う場合がある。特に野党のクルチダルオール氏が結果を受け入れるのかがまだ伝わっていない。

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アメリカ合衆国がウクライナの動きを不安視しはじめる

「マスコミが伝えない真実」という言葉がある。ウクライナで進行しつつある出来事に対してアメリカ合衆国サイドの懸念が強まっている。だが地上波を見ていてもあまりそのような報道は見られない。もちろん丹念に情報を拾うときちんと伝えられてはいるのだが日本の地上波などでは扱いに困っているのではないかと思う。我が国の外交政策とは相容れない部分が大きいからだ。この問題を突き詰めてゆくと「法治国家」の根幹というとても大きな問題につきあたる。世論が政府より先にダイレクトに現場から情報を得るようになると政府の信頼性が根本から揺らいでしまうのだ。

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フィッチがアメリカの格付けを引き下げ検討対象(レーティング・ウオッチ・ネガティブ)に 債務上限問題の期限内合意は絶望的に

NHKなど国内メディアが一斉にフィッチ・レーティングスがアメリカ国債の格付けを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたと伝えている。ロイターなどはあまりこのニュースを大きく取り上げておらず、Bloombergは「今後どのような条件でデフォルト認定される可能性があるのか」ということを詳しく書いている。問題の本丸は債務上限問題であり格付けはそのサブストーリーに過ぎない。NRIの木内登英氏は今後のアメリカ債務上限問題について「もはや無傷での解決は難しい」と指摘している。フィッチの「ネガティブ」は正確には現在はAAAだが将来マイナスの方向に変更する可能性がありますよという意味になる。つまり格付けは維持されている。逆にプラス方向に変更する場合は「レーティング・ウォッチ・ポジティブ」というそうだ。

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ウクライナからロシア側に侵入した自由ロシア軍団(The Liberty of Russia Legion)とはどんな人たちなのか

ゼレンスキー大統領のG7訪問と時を同じくして「ロシアによるウクライナ侵攻」が新しいフェイズに入った。The Liberty of Russia Legionと呼ばれる集団がロシア領内に侵入したのである。ベルゴロド州知事はこれをテロと断定し非常事態態勢に入った。これまではロシアからウクライナへの一方的な侵略だったが今回の一件でわずかながらロシア国内に衝突が飛び火したことになる。ベルゴロド州はモスクワから600km弱のところに位置するロシア連邦の州である。現在の人口は150万人程度だそうだ。今回は自由ロシア軍団の背景について記事を読み、今後の展開についても考える。

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