都議会議員選挙が行われた。小池与党は過半数を維持したが自民党と公明党は議席数を落とした。国民民主党が意外と躍進し9議席を確定させたが石丸新党(再生の道)は議席が獲得できなかった。
都民ファーストは単独では過半数を確保できないため小池百合子都知事は自民党の協力が必要。このため最終日には自民党候補を激励(候補者事務所へのあいさつ回り)している。
他者分配を標榜する革新系も躍進できておらず「自分たちこそ優先されるべきだ」という訴えが浸透しつつあることもわかる。これまでの保守とはまた違った切り口のイデオロギーが東京に広がりつつあるということなのかもしれない。
小池与党はかろうじて過半数を獲得した。自民党が議席を大幅に落としたため都民ファーストは第一党になったが過半数が獲得できるほど躍進したわけでもない。このため引き続き都民ファースト・公明・自民が小池知事を支える。
自民党は大幅に議席を減らした。都議会自民党は独自の裏金問題を抱えていたため、どの程度石破茂総理に対する不信任票が含まれているのかは。また公明党も議席を減らしているがそもそも創価学会信者の数が減っているため組織の高齢化が原因なのか与党に対する不信任なのかもよくわからない。
このため結果的には小池野党が議席を伸ばしている。
国民民主党が9議席獲得、参政党が3議席獲得している。国政ではこれまで自民党が掴んでいた保守層がより過激な政党に流れるのではないかと懸念される。立憲民主党が2議席しか伸ばしておらずれいわ新選組も当選者を出せなかったことから「都市の右傾化」が進行していることもわかる。
従来の「保守(右)・革新(左)」という状況になっておらず現役世代優先を訴えた政党が支持を伸ばす一方で「他の人達にも優しくしましょう」というメッセージが受け入れられなくなっていることがわかる。
アメリカ合衆国やヨーロッパの国で進行している自分たちこそが優先されるべきだという自分主義が少なくとも東京都では加速しているのではないかと読み取れる。これはこれまでの「保守」とはまた違った切り口なのかもしれない。