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こんな法案は審議するに値しない 参院議運が減税法案を斬って捨てる


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国際的には安全保障の根幹に関わるような重要な次々に起きているが日本の議会政治は極めて平和で与野党ともプロレスを繰り広げている。

野党が衆議院の財政金融委員長のクビを切ってまで推進したガソリン法案だが予定通り参議院で斬首された。とはいえ議論をしたわけではなく「こんな法案は下らないから審議しない」と宣言して廃案に持ち込んだようだ。

与野党ともに日本の経済状況を抜本的に打開する案を持たない。また眼の前で起きている日米同盟の危機にも対応できない。

このため国会運営はどうしてもプロレス色が強くなってしまう。衆議院で「戦後初」と言われる委員長解任までして推し進めた「ガソリン法案」は参議院で斬首され三条河原に吊るされた。石井準一国対委員長は「採決に値せず」と言い放ったそうだ。

枝野幸男氏は「両院の採決が異なる場合には両院協議が必要になる」としている。つまり採決しないことで両院協議会を開かせなかったということになる。

とはいえ、野党側も法案が通るとは思っていなかっただろう。

参議院では自民党と公明党が過半数を確保している。野党の狙いは議論を通じて自民党が減税に後ろ向きであると宣伝するところにある。そもそも7月1日から暫定税率が廃止されると言う乱暴な内容。仮に法案が通っていたとしてもガソリン流通が大混乱していたはずだ。

これにて日曜日の審議はなくなり7月3日公示、20日投開票で参議院単独選挙が行われることとなり事実上の選挙戦に突入する。

野党は予定通り「自民党はガソリン値下げに反対した」と強調。参議院選で勝利しなければ国民生活が良くなることはないと主張している。

もちろん単なる個人的な印象論にすぎないが、Yahoo!ニュースやXを見ても「減税・ガソリン値下げに反対する自民党許すまじ」というような炎上にはなっていない。冷ややかに遠くから見守るような反応が多く中には国分太一氏の件も目くらましのスピンであるというような根拠不明の観測も混じっていた。

眼の前の変化に圧倒された議会は国会内プロレスに逃げ込んでいる印象があるのだが、有権者は有権者で眼の前の情報について詳しく調べる意欲を失っておりその場その場の印象で思い込みを垂れ流すだけになっている。

ただ調べたところでそこに一貫したなにかがあるわけではない。例えば石破総理は消費税減税は民間のシステム開発負担が大きいからできないといっている。ところが給付金配布にあたっては地方自治体に大きな負担がかかることがあらかじめわかっている。なぜ、民間の負担はダメで地方自治体はいいのかはさっぱりわからない。